銀歯を白くしたいという女性の患者さんです。
銀歯を白くするにはいくつかの材料があり、それぞれに利点・欠点があります。
確実に審美性を得るにはすべてプレスセラミックという材料で治療すれば簡単ですが、この症例は個々の歯に最も有利な方法で治療を行うべく材料の使い分けを行いました。
本症例で使用した3つの材料についてまず紹介します。
・プレスセラミック
透明感があり審美性が高い
透明感がある分、支台歯に変色がある場合は不向き
この症例では右下の奥から2番目の歯にこの治療方法を行っています。
・ジルコニア
強度は高いが、透明感が少なく審美性はやや劣る
強度が高い材料なので歯を削る量はやや少なくて済む
この症例では左下の奥から2番目がこの治療方法を行っています。
・ダイレクトボンディング
歯を削る量が最小限で済む
審美性や強度がテクニックに依存する
この症例では残り3つの銀歯にこの治療方法を行っています。
以上のことを踏まえて症例の術前術後を見てみましょう。
術前
術後
左下の奥から2番目はジルコニアという色調再現が難しい材料なので白っぽいですが
全体としては銀歯が白くなって、明るく綺麗になりました。
見た目の美しさだけを考えれば、歯を大きく削って白くて綺麗なかぶせ物をしてしまえば簡単に目的は達成されます。
大きく削った方が綺麗な色も形も作りやすいので患者さんの満足も得やすいという現実があります。
しかし歯を大きく削ることによって、歯の寿命を縮めてしまうことも少なくありません。
当院のセラミック審美治療は、できるだけ歯を削らずに審美性と耐久性を得ることを第一としています。
銀歯を白くしたいけど、自分の歯を削ってしまうのは不安だという方は、お気軽にご相談下さい。