約6か月前にインプラント相談で当院初診となった患者さんです
上の奥歯が2本無い状態でした
通法通りインプラントOPEを行い、プロビジョナルで様子を見て
本日上部構造SET
綺麗に歯が入りました
何も特別なことはありません
当たり前のことを当たり前にやる
日々の診療はほとんどがその繰り返しです
横から見ても
美しく仕上がりました
日々の診療でインプラント 矯正歯科 審美歯科に関することを中心に紹介します
インプラント希望で当院に来院された患者さんです
上の奥歯に歯がありません
このレントゲンでははっきりしませんが
CTを撮影すると
インプラント希望部位に残根(歯のかけら)があります
おそらく過去に他院で抜歯してもらった時
根の先が折れたのが残ってしまったのでしょう
この残根
インプラントをするなら摘出しなければなりません
といっても表からは一切見えずかなり深い位置にあります
通常は摘出手術をして骨が回復してからインプラント手術をしなければなりません
しかし2回手術は負担が大
そこで摘出手術と同時にインプラントを埋入する計画としました
まずは模型上で仮歯を作ります
このデータをCTシュミレーションに取り込みます
こんなかんじで
すると周りの骨を破壊しないように残根を摘出すれば
小規模なGBR(骨造成)により
インプラントの同時埋入が可能なことがわかりました
そして本日のOPE
まず残根摘出
そしてインプラント埋入
ぴったりと縫合して終了
OPE時間60分でした
永久歯の数が足りない
専門用語では永久歯先天欠如
前歯と小臼歯の先欠は結構な頻度で遭遇します
小児歯科学会(2010山崎)の調査報告では7歳以上の小児15544人中1568人に先天欠如が見つかったとのこと
およそ10人に1人です
実際、当院の臨床でも先天欠如は過去に比べて増加傾向にあります
本日も成人ですが、先欠の患者さんが来院されました
それでは先天欠如の場合どうするのか?
解決策は
①乳歯を限界まで使う
②乳歯を抜歯して矯正治療
永久歯の先天欠如なので
乳歯が生え変わらずに残っているということです
これを大人になっても使い続けるか
あるいは
乳歯を抜いて矯正治療で隙間を閉じるか
限界まで使う方法の欠点は、乳歯はやがてダメになる時が来てしまうということです
それが10代かもしれないし30代あるいはそれ以上かもしれない
そしてダメになった時、今まで乳歯があった場所がポッカリと空いてしまうということです
これは治療しなければなりません
★症例
下の左右先天欠如
向って右はブリッジ 左はインプラントで欠損部分を治療しました
インプラントは骨格の成長が止まる(およそ18歳)まですることができません
患者が当時10代前半であり、両隣の歯も虫歯があったので、向って右側はブリッジを適応
左側は成長が止まってから乳歯がダメになったのでインプラント治療を行いました
★症例
下の左右先天欠如
左右とも先天欠如部分をインプラント
当院では向って右側のインプラントを埋入しました
左側のインプラントは過去に県外で行ったものですが
上部構造に緩み等が認められたためメインテナンスを行いました
★症例
先欠部に1本インプラントを埋入
この患者さんは矯正治療も行いました
このように①乳歯を限界まで使う の場合
ダメになった時そのスペースを治療する必要があるということ
そして治療方法は
インプラントかブリッジとなるということです
ただし子供のうちであれば
②乳歯を抜歯して矯正治療 を行うことで
インプラントやブリッジをしなくてもよくなります
また成人においても、条件によっては矯正治療が有利な場合もあります
永久歯が全部そろっているかどうかは
7~8歳以降にレントゲン検査を行うとわかりますので
お子さんの生え変わりが遅い等
永久歯先天欠如が疑われる場合はご相談ください
また成人で乳歯がダメになりそうな方も是非ご相談ください
インプラント、ブリッジ、矯正、親知らず移植
などから最も有利な方法をご提案します